福島県の重 要 文 化 財
Important Cultural Property of 福島県福島県に所在する重要文化財。
福島県いわき市の飯野八幡宮の宮司家に代々伝わる千六百八十三通の古文書群。最古は元久元年(一二〇四)にさかのぼり、中世の二百十通には好島庄の荘園経営や地頭との相論、軍忠状などを含む。平成六年に重要文化財に指定された。
福島県郡山市の如宝寺に立つ板石塔婆は、建治二年(一二七六)銘をもつ鎌倉時代の供養塔。阿弥陀を中心とする曼荼羅板碑で、東北に残る板石塔婆のなかで最も良く整ったものとされ、隣の石造笠塔婆とともに重要文化財に指定されている。
福島県須賀川市の須賀川市立博物館に収蔵される国指定重要文化財「岩代米山寺経塚出土品」をご紹介します。承安元年(一一七一年)の銘文を刻んだ陶製外筒や青銅製経筒、刀子・銅鏡・鍔・鉄鏃などからなる一括資料で、末法思想と弥勒下生信仰のもと営まれた平安時代末期の経塚信仰を今に伝える貴重な遺品です。
奈良時代の上古刀、大刀〈切刃造〉。鎬を棟寄りに置く切刃造に丸棟と鰤鋒を備え、わずかに内反る。中直刃の刃文と健全な地鉄、当初と思われる鉄はばきを残す数少ない伝世品で、平成元年に重要文化財へ指定された。福島県の個人蔵。
福島県の個人が所蔵する重要文化財。奈良時代に鍛えられた切刃造の大刀で、反りをもたない上古刀の一群に属する。丸棟・鰤鋒に内反りがつき、元を焼き落とす古式の作。正倉院以外に伝世した古刀は少なく、生ぶの茎を残す貴重な遺品である。
福島県の個人が所蔵する平安時代の直刀。反りのない刀身に、後の日本刀へ通じる中央の鎬をそなえる過渡的な作で、正倉院御物の同種とも比較されている。生ぶの茎を残し、平成元年に重要文化財へ指定された貴重な一口。
福島県の個人が所有する平安時代の重要文化財「大刀〈鎬造〉」。丸棟や茎尻の六角形の手抜緒孔など直刀の古式を残しつつ鎬造を備え、奈良の直刀から平安中期以降の日本刀へと移りゆく変遷の過程を示す貴重な一振り。非公開のため実見はできない。
福島市飯坂町の古刹・香積山天王寺の裏山から出土した平安時代末期の陶製経筒。1936年に国の重要文化財(考古資料)に指定されたこの一品は、末法思想に基づく埋経の信仰が東北地方にまで及んでいたことを示す貴重な遺宝です。奥州三名湯の一つ・飯坂温泉の歴史と合わせてご紹介します。
福島県立博物館に寄託される平安時代9世紀の木造吉祥天立像。個人所蔵の重要文化財で、奈良・興福寺と仏都会津を結んだ徳一菩薩の足跡を今に伝える、貴重な福徳の女神像です。
福島県会津坂下町の恵隆寺観音堂は、鎌倉時代の和様建築を伝える国指定重要文化財。堂内には一本の立木から彫り出された総高8.5メートルの千手観音像が二十八部衆・風神・雷神とともに安置され、会津ころり三観音の一つとして篤い信仰を集めています。
福島県西会津町に佇む円満寺観音堂は、室町時代末期の唐様建築の特色を今に伝える国指定重要文化財。「子守り観音」として親しまれてきた小さな仏堂の歴史と魅力をご紹介します。
福島県会津若松市の河東町・藤倉集落に佇む延命寺地蔵堂は、室町時代中期に建立された国指定重要文化財です。急勾配の寄棟屋根と周囲をめぐる裳階が重なり、まるで二階建てのように見えることから「藤倉二階堂」と親しまれてきました。東北地方に数少ない禅宗様建築の貴重な遺例であり、戊辰戦争の戦火を奇跡的に免れて今日まで室町期の姿を伝えています。静かな里山の空気に包まれ、会津の歴史と職人技を肌で感じられる珠玉の名建築です。
福島県河沼郡柳津町にある奥之院弁天堂は、応永年間(1397年頃)に建立されたと伝わる国指定重要文化財。禅宗様を基調に和様を取り入れた折衷様の小堂で、茅葺き宝形造の優美な姿と繊細な絵様彫刻が、室町中期の地方建築の粋を今に伝えます。
福島県下郷町にある観音堂(中ノ沢観音堂)は、昭和35年に国の重要文化財に指定された貴重な木造建築です。室町時代初期の建立と推定される方三間の簡素な仏堂で、釘を使わない伝統的な木組みが今も六百年以上の歳月に耐えています。旭田寺が所有し、外観は通年拝観可能。塔のへつりや大内宿など周辺の名所と併せて訪ねたい会津の隠れた文化遺産です。
福島県伊達市の保原総合公園に建つ旧亀岡家住宅は、蚕種製造で財をなした亀岡家が明治37年(1904年)頃に桑折町へ建てた住宅。半八角形の塔屋をもつ洋風の外観に、銘木を用いた和風の座敷が同居する。1995年に現在地へ移築された。
会津若松市の飯盛山に建つ六角三層の木造堂、旧正宗寺三匝堂。階段のないスロープが二重らせんを描き、上りと下りがすれ違わない一方通行の構造をもつ。かつて西国三十三観音が並び、平成7年に国の重要文化財に指定された。
福島県喜多方市の熊野神社長床は、壁も扉もなく四十四本の円柱が五列に並ぶ鎌倉前期の拝殿。床に上がって柱の間を歩け、慶長の地震後の再建を経て昭和の解体復原で当初の規模に戻りました。前に立つ大イチョウの黄葉でも知られる国の重要文化財です。
福島県会津美里町の弘安寺旧観音堂厨子は、鎌倉後期に観音三尊を納めた木造の小堂。のちに弁天堂へ転用されたが、昭和の保存修理で鎌倉期の原形に戻された。唐破風造・こけら葺の会津最古級の建造物で、重要文化財に指定されている。
福島県玉川村の岩法寺に伝わる石造五輪塔は治承五年(1181)の銘を持ち、現存する在銘石造五輪塔としては国内屈指の古例。陸奥石川氏二代目の領主源基光の墓塔として建立され、昭和13年に国の重要文化財に指定された。
福島県湯川村に建つ勝常寺薬師堂は、応永5年(1398年)に再建された室町時代前期の重要文化財建築です。平安時代初期に徳一が開いた東北屈指の古刹の元講堂で、堂内には国宝の木造薬師如来坐像が安置されています。寄棟造の堂々たる姿、和様に唐様を加えた意匠、そして六百年を超えて受け継がれる祈りの空間が、訪れる人を静かに迎えます。