広島県の国 宝
National Treasures of 広島県広島県に所在する国宝。
広島県廿日市市の厳島神社は仁治2年(1241年)再建の社殿を基本とし、本社本殿のみ元亀2年(1571年)の再建。両流造の本殿と回廊で連続する構成が評価され、12棟のうち6棟が昭和27年に国宝に指定された。
尾道の浄土寺多宝塔は、正中2年の火災の後、元徳元年(1329年)に再建された三間多宝塔。釣り合いと当初材の細部で鎌倉後期の代表とされ、相輪からは写経が見つかった。修理の歴史と実物で見るべき点を案内する。
尾道の浄土寺本堂は、正中2年の火災から2年後の嘉暦2年(1327年)に金堂として建った入母屋造の仏堂。和様に大陸系の部材を混ぜた折衷様で、瀬戸内の代表かつ最古級とされる。見方と内部拝観の方法を案内する。
広島県広島市東区牛田新町にある室町時代後期の金堂1棟である。もとは山口にあった禅宗寺院の仏殿で、天正年間に移建された。明治33年に重要文化財、昭和33年(1958年)に国宝へと指定された1棟の堂である。
広島県福山市草戸町にある室町時代前期の五重塔1基である。本尊は平成5年の調査で大日如来から弥勒菩薩へと名が変わっている。大正2年に重要文化財、昭和28年(1953年)に国宝へと指定された1基の塔である。
広島県福山市草戸町にある鎌倉時代後期の本堂1棟である。同じ寺の五重塔とは、重要文化財と国宝とで指定の順序が逆になっている。明治33年に重要文化財、昭和39年(1964年)に国宝へと指定された1棟である。
広島県廿日市市の厳島神社が所有する南北朝時代の胴丸1領である。同名の国宝が奈良の春日大社にもあり、所有者と指定の日で区別する。明治32年に重要文化財、昭和27年(1952年)に国宝へと指定された1領。
広島県廿日市市の厳島神社が所有する鎌倉時代の法具1具である。独鈷・三鈷・五鈷の三つの杵が0.9センチメートルの差のなかに収まっている。明治32年に重要文化財、昭和30年(1955年)に国宝へ指定された。
尾道市瀬戸田町の生口島に建つ向上寺三重塔は、永享4年(1432年)建立の三間三重塔婆。唐様の手法が濃い禅宗寺院の塔で、部材のほとんどが当初材とみられる。昭和33年に国宝に指定。瀬戸田港から徒歩約10分。
浅黄綾威鎧〈兜、大袖付〉は、広島県廿日市市の厳島神社が所有する鎌倉時代の大鎧で、昭和26年に国宝に指定された。小札が細く精緻になり、豪壮さに代わって端正な形姿となった、鎌倉時代後期の典型を示す一領である。
広島県宮島の厳島神社に伝わる平安後期の国宝。安徳天皇の遺愛品と伝わってきたが、実際は後白河法皇らの参詣時の奉納品。神主佐伯景弘が寿永2年に調進した朱漆の太刀箱や、貴族の盛装一式、螺鈿の飾太刀などからなる一群。
広島県尾道市の持光寺に伝わる国宝「絹本著色普賢延命像」。画絹の裏で見つかった仁平三年(1153年)の供養銘で制作年がわかる、数少ない平安仏画の基準作。二十臂で四頭の白象に乗る延命の本尊を、撓みのない朱線で描く。
広島県・宮島の厳島神社に伝わる平安時代の大鎧。小札も威毛も幅広い大荒目の豪壮なつくりで、社伝では源為朝の所用と伝わる。鉄一枚張りの星兜や、小桜文様の鹿革を黄色に染め重ねた黄返の威が見どころで、平安期の大鎧として希少な現存例である。
厳島神社に伝わる平安後期の大鎧。藍を染め重ねた黒に近い紺の威糸で黒漆塗の小札をつづり、十八枚張りの星兜と一対の大袖をそなえ、原形をほぼとどめている。社伝は平清盛の嫡男・平重盛の奉納と伝える、稀有の一領。
厳島神社に伝わる国宝の一巻。紺紙に金字で写した観普賢経で、平清盛が各巻の冒頭を記し、異母弟頼盛が残りを書き継いだ両筆経である。法華経七巻とともに伝わり、見返には金泥で釈迦の説法図を描く。昭和二十九年に国宝指定。
広島県の厳島神社が所蔵する国宝「紺紙金字法華経」は、平安後期に平清盛と異母弟の頼盛が合作した七巻の経典である。紺色の料紙に金泥で経文を写し、各巻の最初の数行を清盛、残りを頼盛が書いた両筆経として知られ、見返しには釈迦説法図が金泥で描かれる。
彩絵桧扇は、広島県の厳島神社が所有する平安時代の檜扇で、昭和27年に国宝に指定された。檜の薄板34枚に金銀の箔や岩絵具で公卿や女房、紅梅などを描き、平安時代に流行した歌絵文様の実際を示す。
鎌倉時代に、鎌倉鍛冶の礎を築いたとされる刀工国宗が作った太刀。身幅広く堂々とした姿に、頭の丸い大丁子が目立つ華やかな刃文を焼き、国宗の代表作とされる。広島県福山市のふくやま美術館が所蔵する、昭和28年国宝。
太刀〈銘筑州住左(江雪左文字)〉は、福山市のふくやま美術館にある南北朝時代の左文字の太刀で、昭和26年に国宝に指定された。北条氏家臣の岡部江雪斎の愛刀で、家康を経て紀州頼宣に伝わった初代左文字の傑作である。
広島県廿日市市の厳島神社が所蔵する、古備前の刀工友成作の太刀。生ぶ茎に「友成作」の三字銘を切り、身長79.4センチメートル。社伝では平教経の佩刀と伝わる。保存がよく地刃の出来が優れる。昭和27年国宝。