重要文化財
Important Cultural Property日本の重要文化財を一覧で検索できます。都道府県、時代、カテゴリーで絞り込み、詳しい解説を読み、地図や旅行のヒントで訪問計画を立てましょう。
大分県の個人が守り伝える国指定重要文化財「紙本著色三十六歌仙切〈兼輔/佐竹家伝来〉」は、鎌倉時代13世紀に描かれた歌仙絵の最高傑作「佐竹本三十六歌仙絵巻」の断簡の一幅です。藤原信実筆と伝えられる似絵風の繊細な肖像表現と、後京極良経筆と伝わる気品ある書が一体となった、王朝美を今に伝える名品です。歌人・藤原兼輔(堤中納言)の姿と詠歌が描かれたこの一幅は、紫式部の曾祖父にあたる平安歌壇の中心人物の面影を伝えます。1919年の絵巻分割「絵巻切断」事件で全国に散った37幅のうちの一つで、その流転の物語と王朝文化の精華を訪ねる旅へ、大分の地から誘います。
大分県国東市に伝わる国指定重要文化財「三浦梅園遺稿」は、江戸時代の哲学者・三浦梅園(1723〜1789)の自筆稿本類30種212冊と器物4点からなるコレクションです。西洋の弁証法哲学を先取りした独自の「条理学」の全貌を伝える一次資料として、日本思想史上きわめて高い価値を持ちます。隣接する国指定史跡の旧宅とともに、三浦梅園資料館で公開されています。
長崎県諫早市に保管される国指定重要文化財「ヱーセルテレカラフ」は、幕末に佐賀藩精煉方が蘭学の知識を基に製作した現存唯一の国産指字式電信機です。その歴史的価値と見どころ、アクセス情報をご紹介します。
鎌倉時代に薩摩波平派の刀工・波平家安が鍛えた重要文化財「太刀〈銘波平家安〉」をご紹介します。約900年続いた日本最長の刀工流派の希少な現存作で、大和伝の系譜を伝える小板目肌と細直刃の端正な作風が見どころです。1955年指定、身長67.5cmの一振の歴史と魅力をお伝えします。
長崎県対馬市に伝わる朝鮮国告身は、文明9年(1477)・文明14年(1482)・文亀3年(1503)に朝鮮王朝が中世対馬の豪族・早田氏ゆかりの倭人に発給した三通の官職授与状です。昭和49年に重要文化財に指定され、わが国に現存する朝鮮国告身としては最古のまとまった遺品として、中世日朝交渉の実態を伝える第一級の史料となっています。
長野県の個人が所蔵する重要文化財の刀。南北朝時代の長谷部派の作と極められた無銘の一口で、刃長70センチ、湾れに互の目が交じる刃文と、表裏を貫く棒樋を備える。へし切長谷部で名高い一派の確かな作例である。
長野県諏訪市のサンリツ服部美術館が所蔵する重要文化財「紙本著色三十六歌仙切〈(中務)/佐竹家伝来〉」は、鎌倉時代13世紀に制作された「佐竹本三十六歌仙絵」の断簡の一葉です。平安時代中期の女流歌人・中務の姿を描いたこの一幅は、伝・藤原信実の筆と伝わる似絵の精華であり、母・伊勢譲りの繊細な歌風を伝える代表歌「うぐひすの 声なかりせば 雪消えぬ 山里いかで 春を知らまし」が、伝・後京極良経の流麗な仮名で添えられています。大正8年(1919年)の「絵巻切断」事件を経て今に伝わる王朝美術の至宝を、諏訪湖畔の静かな美術館でご覧いただけます。
鞘全体を亀甲繋文の金薄板で包んだ桃山時代の腰刀拵。鍔を持たない合口造で、中身は室町時代の山城・信国の小脇指。刀身には不動・毘沙門の梵字を彫る。獅子の金具は後藤家と考えられ、細川幽斎・三斎の所用と伝わる重要文化財。
東京・永青文庫が所蔵する重要文化財「銀杯」。中国・洛陽金村の墓から出土したと伝わる三口で、鍍金の残る耳杯、游環の下がる鍛造の匏状杯、底や側面に刻まれた銘など、古代中国の銀器と金工技術を間近に見られる逸品です。
1854年、ペリー遠征に随行した写真家エリファレット・ブラウン・ジュニアが撮影した銀板写真(田中光儀像)は、外国人が日本国内で日本人を撮影した現存最古の写真の一枚として、2006年に国の重要文化財に指定されました。浦賀奉行所与力として日米交渉に携わった田中光儀の凛とした姿が、写真技術の黎明期を物語る貴重なダゲレオタイプに刻まれています。東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内)に寄託。
江戸時代前期の僧侶・古典学者である契沖(1640〜1701)の自筆草稿群。『万葉代匠記』や『和字正濫鈔』など、日本の古典研究と国語学の基礎を築いた画期的著作の原稿を含む重要文化財です。
東京都に伝わる剣〈銘光忠〉は、鎌倉時代中期の備前長船派の祖・光忠が銘を切った稀少な両刃の直刀である。太刀を得意とした光忠の剣は例が乏しく、昭和四十九年に重要文化財へ指定された。刃長二七・〇センチ、両鎬造の量感ある姿を示す。
東京国立博物館が所蔵する重要文化財「絹本淡彩山中結廬図〈浦上玉堂筆/寛政四年の自賛がある〉」は、江戸後期の文人画家・浦上玉堂が四十八歳、脱藩の二年前に描いた紀年銘付きの貴重な山水画です。藍や代赭を用いた明るい色彩のなかに、晩年様式への萌芽が感じられる名品の魅力をご紹介します。
昭和28年指定の重要文化財。鎌倉時代の絹本著色による愛染明王の一幅で、東京都の個人が所有する。三目六臂・朱赤の身色や宝瓶上の月輪に坐す図像、煩悩即菩提を体現する尊の意味と密教の愛染法、同種の作例を見られる施設までを解説する。
東京国立博物館が所蔵する鎌倉時代の絹本著色阿弥陀三尊像。皆金色の三尊が雲に乗って降りる立像来迎図で、截金や群青を駆使した、来迎図のなかでも異例に大きな一幅。福島県いわき市の如来寺に伝来し、大正4年に重要文化財に指定された。
東京都内に個人所蔵される重要文化財「絹本著色一遍上人絵伝断簡〈(江之島)/(歓喜光寺本)〉」は、正安元年(1299年)制作の国宝「一遍聖絵」の系譜に連なる鎌倉時代の絹本絵画。江之島という中世の聖地が描かれた1幅で、昭和34年に重要文化財に指定された希少な遺品です。
「絹本著色鶉図〈『雑華室印』ノ印アリ〉」は、南宋時代に中国で描かれた一幅の花鳥画で、室町幕府六代将軍・足利義教の鑑蔵印「雑華室印」が捺されています。後に「東山御物」と総称される足利将軍家の中国絵画コレクションに連なる重要文化財として、東京都内の個人によって大切に守り伝えられている貴重な一作です。
昭和34年に重要文化財へ指定された絹本著色の掛軸。明末清初を代表する画家・藍瑛が、雨上がりの夏山を潤んだ墨で描いた一幅。浙派の最後を飾る巨匠の手になり、江戸の文人画にも影響を与えた作品と、その鑑賞の手がかりを紹介する。
天平勝宝5年に渡日した唐の高僧鑑真を描いた絹本著色の肖像画。鎌倉時代の作で、東京都に所在する重要文化財。所有者や寸法は国の記録になく、唐招提寺の国宝坐像へ連なる鑑真肖像の系譜に位置づけられる一幅です。
東京の個人が所蔵する鎌倉時代の絹本著色画。長く御所の図とされ「貴紳邸宅図」と名づけられたが、秋山光和は『伊勢物語』第八十三段、雪の小野に惟喬親王を訪ねる在原業平の場面と比定した。絹に描かれた最古級の伊勢物語絵である。