徳島県の登録有形文化財
徳島県 · 登録有形文化財
徳島市国府町に静かに佇む蔵珠院茶室は、2021年に国登録有形文化財に登録された江戸末期の数寄屋造の名建築。茶室二室・水屋・控室・上の間の五つの部屋に多様な銘木をふんだんに使い、部屋ごとに趣を変えた上質な意匠が凝縮されています。平安時代開創の古刹の境内で、四国八十八箇所の札所群と合わせて巡りたい穴場の歴史スポットです。
徳島市国府町・蔵珠院に伝わる「まい込み泉」は、西日本では類例稀な螺旋通路付きの井戸。江戸時代末期に築かれ、令和3年に国登録有形文化財となった貴重な水利遺産の歴史と魅力を、周辺の四国八十八箇所霊場とあわせてご紹介します。
徳島市東船場町に建つ高原ビルは、昭和7年(1932年)に竣工した鉄筋コンクリート造3階建ての洋風建築です。「名古屋をつくった建築家」鈴木禎次の設計によるスクラッチタイルの外壁とロマネスク風装飾が特徴で、1945年の徳島大空襲をドイツ製防火窓ガラスのおかげで生き延びた「戦禍の生き証人」として、平成9年に国の登録有形文化財に登録されています。
徳島県美馬郡つるぎ町に残る竹屋敷堂は、端四国八十八箇所霊場第35番札所として知られる国登録有形文化財です。大正時代に建てられた宝形造の三間堂は、地域の巡礼信仰の歴史を今に伝えています。
徳島県小松島市の四国八十八ヶ所霊場第19番札所・立江寺の境内に建つ多宝塔。大正12年(1923年)に建立された木造二層塔で、伝統的な多宝塔の様式を忠実に受け継ぎながら、精緻な彫刻や折上格天井など近代ならではの装飾が施された名建築です。2024年に国の登録有形文化財に登録されました。
徳島県三好市の秘境・祖谷渓に佇む篪庵(ちいおり)は、江戸時代中期に建てられた築約300年の茅葺き古民家で、国の登録有形文化財です。アメリカ人東洋文化研究者アレックス・カー氏が1973年に購入・修復し、「笛の家」と名付けたこの建物は、現在は一棟貸しの宿泊施設として、日本の失われゆく農村文化を体感できる特別な場所となっています。
徳島県阿南市椿町に鎮座する椿八幡神社本殿は、安政3年(1856年)に建立された国登録有形文化財です。建築面積わずか4.7㎡ながら、尾垂木付二手先の詰組や二重虹梁の妻飾り、精緻な彫刻装飾など、大規模社寺に匹敵する高度な技法が凝縮された社殿建築。四国最東端の蒲生田岬にもほど近い、海辺の静かな集落に佇む隠れた文化財です。
徳島県三好市東祖谷の釣井薬師堂は文久2年(1862年)の建立で、建築面積19平方メートルの三間堂。宝形造銅板葺、四周に切目縁を廻す。祖谷渓の歴史的な集落景観の構成要素として、令和元年に国の登録有形文化財となった。
徳島県つるぎ町の東福寺本堂は天保4年(1833年)の再建。桁行26.2メートルの寄棟造本瓦葺で正面に唐破風の玄関を構え、内部は八間取。北寄りはもと庫裏にあたり、本堂と住居が一棟に同居する。平成24年に国の登録有形文化財となった。
徳島市の城北高校にある人形会館は、昭和40年に建てられた本格的な芝居小屋。海鼠壁と朱塗の高欄が特徴で、二段の舞台や葡萄棚、升席を備え、昭和31年創設の民芸部が阿波人形浄瑠璃を受け継ぐ拠点となっている。
大正15年、徳島市初の近代水道の取水施設として完成。鉄筋コンクリート造の箱形の井に方形の上屋をかけ、煉瓦と花崗岩でポンプ場と意匠を揃える。建築面積21㎡ほどの、水道の起点を今に残す小さな一棟である。
大正15年、徳島市初の近代水道の一部として完成。三棟のうち唯一の円形の上屋をもち、入口の浮き彫り、壁面の柱型、窓上の枠石など、共通様式のなかで独自の意匠が刻まれた高さ約5.1mの一棟。
大正15年、徳島市初の近代水道の中枢として中島鋭治の設計で完成。イギリス積みの赤煉瓦に花崗岩を配し、入口には市章と栗の浮き彫りを施す。近代水道百選に選ばれ、県内初の登録有形文化財となった建物。
つるぎ町貞光の長瀬堂は明治30年建立の三間堂で、端四国八十八箇所霊場の二十八番札所。四方吹放ちに縁を廻らし、正面中央間の縁を切りこんで木階を設ける。2017年、霊場の堂十棟とともに国の登録有形文化財となった。所有は宗教法人東福寺。
中村家住宅刻み煙草工場は徳島県三好市池田町マチの敷地北端に建つ明治中期の作業棟。木造二階建、建築面積95平方メートル。一階は土間と板張を使い分け、二階は和小屋組を現す。令和元年に登録有形文化財となった。
中村家住宅主屋は徳島県三好市池田町マチに建つ明治24年の町家。中通りに南面し、間口15.9メートル、切妻造桟瓦葺で両端に本瓦葺の袖卯建を上げる。通り土間沿いに洋風応接間を配し、令和元年に登録有形文化財となった。
三好市東祖谷久保の中山家住宅主屋は、大正前期に建てられた寄棟造茅葺の農家主屋。南西の二面を出桁造とし、濡縁と吹放しの下屋を廻す。山村集落の景観の核として2019年に国の登録有形文化財となった。私有のため内部は非公開。
徳島県三好市池田町の中和商店煙突は、大正15年(1926年)頃の煉瓦造。高さ9.4メートル、基底部1.3メートル角のイギリス積で、酒造蔵の釜場から出る蒸気を抜く。令和元年に登録有形文化財となり、公道からいつでも見学できる。
徳島県三好市池田町に佇む中和商店仕込蔵は、明治時代に建てられた国登録有形文化財の酒造施設です。享和2年(1802年)創業の中和商店が煙草製造から酒造業へ転じた歴史を今に伝え、独特の丸太小屋組による大空間や、全国新酒鑑評会金賞受賞の銘酒「今小町」の醸造現場など、見どころが豊富です。
徳島県三好市池田町の中和商店事務所は、杉尾通りに西面する大正後期の木造建築で、昭和32年に改修された。正面一階をスクラッチタイル張とし、洋風の事務所棟と和風の住居棟を一続きに納める。令和元年に登録有形文化財となった。