昭和
Shōwa昭和時代(1926 – 1989)の日本の文化財を一覧で閲覧できます。都道府県・種類・キーワードで絞り込み、詳しい解説や地図、旅行のヒントもご紹介します。
弘前市の木村産業研究所は、昭和7年(1932年)竣工の前川國男の処女作。ル・コルビュジエに学んだ直後の作で、ピロティや水平連続窓などモダニズムの原理を日本で早くに形にした建物。2021年に重要文化財となり、現在は弘前こぎん研究所が入る。
青森市浪岡の旧増川営林署庁舎(展示館しょうわ)は、昭和12年に外ヶ浜町へ建てられた木造の洋風庁舎である。妻壁の半円アーチ窓をスクラッチタイルで縁取る。平成20年に現在地へ移築され、いまは喫茶と昭和家電の展示館として公開されている。
津軽鉄道旧芦野公園駅本屋は青森県五所川原市金木町芦野にある昭和5年(1930年)の木造の駅舎で、登録有形文化財。津軽鉄道の開通時に建てられ、半切妻の両妻と入口の腰折れ破風に洋風の意匠を加える。駅務室と待合室を隔てたカウンターが残る。
成田和夫家住宅土蔵は、青森県平川市金屋にある昭和24年建築の土蔵造2階建ての蔵で、平成19年に登録有形文化財となった。窓や出入口の上部に黒漆喰で龍をかたどった渦を描き、外観の意匠に創意がみられる。
修善寺・新井旅館の水蔵は、相原家の美術品を火災から守るため昭和18年に建てられた半地下の鉄筋コンクリート造の蔵。周囲を巡る石積みの堀に水を引き込み、炎から収蔵品を囲うという独特の備えを持つ。
新井旅館紅葉は昭和2年築の上質な客室棟。八畳六畳の続き間を南と東の二方の広縁が囲み、京都産の屋根瓦、銅板葺の庇、ベンガラ塗りの外壁で、伊豆の山あいにありながら京風の趣をまとう一棟である。
新井旅館吉野の棟は昭和10年築、敷地の西南端に離れ風に建つ客室棟。別に玄関を構え、ゆったりとした間取りに天城杉の良材を用いる。当時の宿が最も力を注いだ建築として語り継がれてきた一棟である。
静岡市清水区上清水町の伊藤家住宅主屋は昭和14年建築の木造平屋建住宅。東側を切妻、西側を寄棟とする変則的な屋根をもち、建具と欄間に神代杉を用いる。平成10年に国の登録有形文化財となったが、現役の個人住宅で内部は非公開である。
岳南電車本吉原駅プラットホーム及びホーム上屋は静岡県富士市今泉にある昭和25年(1950年)のホームと昭和43年の上屋で、登録有形文化財。間知石積みの島式ホームに、鋼管を曲げて溶接したキノコ形の上屋を架ける。
可睡斎瑞龍閣は静岡県袋井市久能の可睡斎にある昭和12年(1937年)の迎賓施設で、登録有形文化財。唐破風の玄関を構える木造2階建の入母屋造で、2階の大広間に畳廊下をめぐらせ、部屋ごとに異なる主題の欄間や絵襖で華やかに飾る。
可睡斎東司は静岡県袋井市久能の可睡斎にある昭和12年(1937年)頃の東司(禅寺の便所)で、登録有形文化財。約8メートル四方の規模で、中央の壇上に烏枢沙摩明王をまつり、網代天井に天蓋風の飾りを設け、欄間に組子細工を飾る風雅な意匠をもつ。
旧中村洋裁学院は静岡県袋井市の旧東海道沿いに建つ昭和25年(1950年)の木造2階建の洋裁学校校舎で、登録有形文化財。棟端に校章のフィニアルを掲げ、上下階に広い教室をもつ。戦後復興期の各種学校の姿を伝える。
旧二俣町役場は浜松市天竜区二俣町にある昭和11年(1936年)の木造2階建の役場庁舎で、登録有形文化財。地元の大工本島亥三郎の作で、スクラッチタイル張の外観をもつ。現在は本田宗一郎ものづくり伝承館として公開されている。
旧マッケンジー住宅は静岡市駿河区高松の海岸沿いに建つ昭和15年(1940年)の洋館で、国登録有形文化財。茶貿易商マッケンジー夫妻の旧宅をヴォーリズが設計し、赤瓦と白壁のスパニッシュスタイルが目を引く。
磐田市福田の旧丸四織物合名会社倉庫は昭和前期建築の木造倉庫で、平成25年に国の登録有形文化財となった。平成9年の改修で小屋裏の床を撤去し、二重梁和小屋を現す音楽ホール「ドルチェ倉庫」として使われている。
三島市東本町の旧三島測候所庁舎は昭和5年建築の鉄筋コンクリート造で、同年の北伊豆地震の被害を免れた。半円状に張り出す窓台と玄関のステインドグラスが評価され、造形の規範として平成19年に登録された。現在は建物点検のため内部の利用を休止中。
静岡市葵区の音羽山清水寺庫裏は昭和6年築、木造平屋一部2階建の近代和風建築。入母屋造妻入で、北側に8畳の応接室、8畳、10畳の表書院が並ぶ。御朱印の受付もここで、平成13年に登録有形文化財となった。設計は古宇田実。
静岡市葵区の音羽山清水寺本堂は、昭和6年築の鉄筋コンクリート造平屋建。正面7間に円柱を並べ、中央3間の二手先で軒を向拝風に切り上げる。切妻屋根という珍しい形態で、平成11年に登録有形文化財となった。設計は古宇田実。
玄妙寺経蔵は静岡県磐田市見付の玄妙寺にある昭和9年(1934年)の鉄筋コンクリート造の経蔵で、登録有形文化財。切妻造・セメント瓦葺で、人造石洗出しの外壁に柱形や軒蛇腹をあらわし石造風に目地を切る。耐火性を重視した戦前の経蔵の好例である。
玄妙寺門柱及び塀は静岡県磐田市見付の玄妙寺の境内の西辺を画する昭和時代前期の門柱と土塀で、登録有形文化財。三和土を成型した中空ブロックを積み、門柱に宝形造の屋根を載せ、塀の屋根も三和土でつくる。左官技法を伝える希少な例である。