国宝
National Treasures都道府県、時代、種類別に日本の国宝を閲覧できます。寺院、神社、城、美術館での見どころを分かりやすく解説し、地図や旅行のヒントもご紹介します。
京都・東寺の鎮守八幡宮に伝わる僧形八幡神坐像は、僧の姿をとった八幡神をあらわした神像である。両脇の女神坐像とともに一本の霊木から彫り出されたと伝わり、九世紀にさかのぼる現存最古級の神像として国宝に指定されている。
東寺御影堂の後堂、秘仏・不動明王坐像の真上に懸かる国宝の木造天蓋。平安時代の作で、彫刻として国宝に列せられた稀少な一面である。非公開のこの荘厳具を、空海ゆかりの御堂と世界遺産の境内をめぐる旅の文脈からたどる。
京都・宇治の平等院鳳凰堂で、阿弥陀如来坐像の頭上を覆う国宝の木造天蓋。黒漆螺鈿の方蓋に宝相華透彫の円蓋を組み合わせ、中央の八花鏡が堂内に差し込む光を反射した。天喜元年(1053年)制作で、創建当初から堂内に残る。
京都・東寺の国宝、兜跋毘沙門天立像。中国・唐でつくられ、平安京の羅城門の楼上に立っていたと伝わる像高189.4センチの守護神である。邪鬼ではなく地天女の手の上に立つ独特の姿と、東寺での拝観方法を紹介する。
三十三間堂の千手観音像の前に並ぶ国宝・二十八部衆立像。檜の寄木造りに玉眼を嵌めた像高約154〜170センチの二十八体は、婆籔仙や仁王など迫真の表情で、湛慶ら慶派による鎌倉彫刻の到達点を今に残す貴重な一具である。
京都・鞍馬寺の国宝、毘沙門天三尊立像。中尊は左手を額にかざし、南の平安京を見守る独特の姿をとる。十一世紀の毘沙門天と善膩師童子に、大治2年作の吉祥天が加わった現存最古の三尊で、霊宝殿で間近に拝観できる。
三十三間堂の南北両端に立つ国宝・風神雷神像。鎌倉時代、湛慶周辺の慶派仏師の作とされる日本最古の彫像で、玉眼の輝きと力強い肉体表現が見どころです。二体の見分け方や、拝観に役立つ情報もあわせて紹介します。
京都最古の寺・広隆寺に伝わる像高313.6センチメートルの不空羂索観音立像。一面三目八臂の一木造で、818年の火災以前から金堂にあったと記録される古像である。現在は霊宝殿で、宝冠弥勒とともに間近に拝観できる平安期の国宝。
世界遺産・東寺の御影堂に秘された木造不動明王坐像。弘法大師空海の念持仏と伝わる平安時代の国宝で、一度も公開されたことがなくカラー写真も残らない。誰も見られない国宝と、その背後で今も続く朝の生身供をたどる。
京都・大原野の山裾に立つ宝菩提院願徳寺の本尊。像高約88.2センチ、カヤの一木造の菩薩半跏像で、平安前期の作とされる国宝。六臂が通例の如意輪観音に対し二臂のため、聖観音や虚空蔵菩薩とする説もある。撮影不可、要事前確認。
東寺講堂の立体曼荼羅を構成する国宝二躯。四面四臂で鵞鳥の座に坐す梵天と、象に半跏踏下坐で乗る帝釈天は、空海が唐から伝えた密教の図像を木彫に残す平安時代の名品である。承和6年(839年)の完成で、いまも講堂で常時拝観できる。
京都最古の寺・広隆寺に伝わる宝冠弥勒は、戦後の文化財保護法で彫刻部門の国宝第1号に指定された飛鳥時代の半跏思惟像。アカマツの一木造で朝鮮半島由来説も根強い。新霊宝殿で約123センチの像と、その静かな微笑に間近で向き合える。
広隆寺霊宝殿で、国宝第1号の宝冠弥勒の右隣に座すもう一躯の国宝。クスノキ一木造で、泣くような表情から「泣き弥勒」と呼ばれる飛鳥時代の弥勒菩薩半跏像を、二躯の違いと、革を用いた衣の珍しい技法から読み解く。
京都・醍醐寺の国宝・薬師三尊像。上醍醐薬師堂の旧本尊で、瓜形の薬壺と七仏薬師を表す光背をもつ十世紀彫刻の基準作。聖宝が起工し弟子が完成させ、二〇〇一年に山を下りて現在は下醍醐の霊宝館に安置されている。
康和五年(1103)、仁和寺の覚行法親王の発願で、名仏師円勢・長円がわずか三十三日で彫り上げた薬師如来坐像。像高約11センチの白檀像ながら、光背に七仏薬師、台座に十二神将を表す。両仏師の唯一の遺品として国宝に指定されている。
京都・高雄の神護寺金堂に立つ国宝、木造薬師如来立像。像高約170.6センチ、カヤの一木造で、厳しい表情と翻波式の衣文に平安初期の力強い様式が表れる。秘仏ではなく常時拝観でき、その量感を間近で見られる。
京都・千本釈迦堂(大報恩寺)の霊宝殿に並ぶ六観音菩薩像と地蔵菩薩立像。鎌倉時代の六観音で六体が完存する唯一の作例で、貞応3年(1224)肥後別当定慶の作。2024年に国宝へ指定された素地仕上げの群像。
京都・神護寺に伝わる国宝「文覚四十五箇条起請文」は、元暦2年(1185年)に僧・文覚が定めた寺院規則を藤原忠親が筆写し、後白河法皇の宸翰と御手印が加えられた貴重な古文書です。毎年5月の虫払い行事で公開される、鎌倉時代の息吹を伝える至宝をご紹介します。
京都・醍醐寺に伝わる国宝「理源大師筆処分状」は、延喜7年(907年)に醍醐寺の開祖・聖宝(理源大師)が自ら記した管理権移譲の公式文書です。平安時代初期の僧侶の直筆資料として極めて貴重であり、日本仏教史・書道史の両面から高い価値を持つ一巻。世界遺産・醍醐寺の霊宝館特別展などで公開されることがあります。
京都・醍醐寺が所蔵する国宝「狸毛筆奉献表」は、弘法大師空海が嵯峨天皇に狸毛筆を献上した際の上表文の写し。平安時代初期の書道文化と筆づくりの歴史を今に伝える貴重な古文書の魅力と見どころをご紹介します。