東京都・平安
Heian東京都 の平安時代(794 – 1185)の文化財を一覧で閲覧できます。種類・キーワードで絞り込み、詳しい解説や地図、旅行のヒントもご紹介します。
京都国立博物館が保管する国宝、太刀〈銘安家〉。伯耆の刀工・安家の作と確実視される唯一の遺例で、磨り上げのない健全な姿に、小乱れに丁子を交えた刃文と地斑の地肌をとどめる。福岡藩主黒田家の旧蔵品で、銘は安綱に近い。
京都国立博物館所蔵の国宝「日本書紀」岩崎本は、推古天皇紀と皇極天皇紀の2巻からなる平安中期の古写本。和様の端正な筆跡に5系統の訓点と一条兼良の校合識語が重なり、本文・書道・国語学の三面で価値を持つ国宝である。
京都国立博物館蔵の国宝「藤原忠通筆書状案」は、関白藤原忠通の書状案29通を全長9.8メートルの一巻に収めた平安時代の遺品。紙の継ぎ目をまたぐ文字が案文である証拠となり、法性寺流の書風を最も明瞭に示す第一級の書跡。
京都国立博物館が所蔵する国宝。藍に染めた繊維を漉き込み、銀箔を散らした料紙に『万葉集』巻第九を書写した平安後期の巻物。桂本などと並ぶ五大万葉集の一つで、巻子のまま残る唯一の藍紙本。力強い筆跡から藤原伊房の筆と推定される。
中国・南宋時代の青磁下蕪花生。丸くふくらむ胴に細い頸が立つ国宝で、貫入のない淡い青の釉がむらなく掛かる。官窯か龍泉窯か、焼かれた窯は今も未確定。東京国立博物館に寄託され、群馬の原美術館ARCでも折にふれ公開される。
千葉・国立歴史民俗博物館が所蔵する国宝。倭人記事で知られる『漢書』地理志を含む南宋慶元年間の刊本で、全61冊が完存する。直江兼続を経て米沢藩校興譲館に伝わった「上杉本」で、五山僧の書き入れも残る貴重な一具である。
千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館が所蔵する宋版後漢書(慶元刊本)。南宋慶元年間に建安で刷られた全六十冊の刊本で、史記・漢書とともに三史をなす。東夷伝には倭の使者や女王卑弥呼の記述が残り、直江兼続を経て米沢藩興譲館に伝来した上杉本である。
千葉・佐倉の国立歴史民俗博物館が所蔵する国宝。南宋の建安で黄善夫が刊行した『史記』で、集解・索隠・正義の三注を合わせた版としては現存最古の完本。全百三十巻が欠けることなく残る。五山僧の書き入れや直江兼続旧蔵の来歴も伝わる。
東京国立博物館に寄託される国宝・秋草文壺。平安後期12世紀、渥美窯で焼かれた蔵骨器で、胴に芒三株、肩や頸部に柳・瓜・蜻蛉を箆で刻む。昭和17年に川崎市南加瀬で出土し、日本陶磁で最初の国宝に挙げられる名品。
東京国立博物館が所蔵する国宝。藍や緑に染め分けた20枚の料紙を継いだ全長約8.4メートルの巻子で、漢字から平仮名へ移る草仮名で和歌48首、巻末には王羲之の書状の臨書を記す。紙背には唐代の漢文写本も残る。
東京国立博物館が所蔵する国宝・医心方(半井家本)は、平安時代の鍼博士・丹波康頼が永観二年(九八四)に撰進した、現存するわが国最古の医学全書です。全三十巻には、隋・唐までの中国医書二百数十種から引かれた医療・養生・鍼灸などの知識が収められており、原本の多くが失われた今、東アジア医学を復元する鍵となる書物として世界的に重視されております。上野の東京国立博物館でのご鑑賞を心ゆくまでお楽しみくださいませ。
東京・駒場の尊経閣文庫に伝わる国宝「歌合(十巻本)」は、平安時代中期に関白藤原頼通の企画のもとで編纂された、日本最初の歌合集成です。仁和年間(885〜889)から天喜4年(1056)に至る約170年間の46度の歌合を10巻にまとめた本書は、完成を見ることなく途絶した草稿本として現存し、10種以上の筆跡や編者の校訂の跡を今に伝えています。前田育徳会は巻第一・二・三・八および巻第十の9度分を所蔵し、京都の陽明文庫、東京国立博物館所蔵分とともに国宝に指定されています。
東京国立博物館が所蔵する秋萩帖の裏面に書写された唐の典籍。前漢の思想書『淮南子』の兵略篇を端正な楷書で写したもので、表の和歌より古く、平安の書き手が唐紙の裏を用いた。昭和32年に表裏が別々に国宝指定された珍しい一巻である。
東京国立博物館が所蔵する国宝・延喜式の九條家本。まとまった写本として現存最古の二十七巻で、平安後期に摂関家のもとで書写された。全巻に及ぶ朱筆の仮名と、二十四巻の裏面に残る約百八十九通の紙背文書が、法制史と国語学の両面で貴重とされる。
東京国立博物館が所蔵する国宝、圜悟克勤の印可状。現存最古の墨蹟として書跡の国宝第一号に挙げられ、薩摩へ漂着したとの伝承から流れ圜悟と呼ばれる。原本は伊達政宗の所望で断たれ、その前半が松平家を経て今に伝わる。
東京国立博物館が所蔵する国宝「円珍関係文書」八巻を紹介する。天台僧円珍の戒牒や唐の役所が交付した通行証などからなり、九世紀の日中交流を示す古文書群として、二〇二三年にユネスコ「世界の記憶」に登録された。
東京国立博物館が所蔵する唐時代の写本。初唐の詩人・王勃の文集を没後十年ほどで書写した現存最古の本で、則天文字を含まない点から685〜689年頃の筆とみられる。紙背には平安末期の戒律が残り、流布本に欠けた原文を補う。
東京国立博物館が所蔵する白銅製の大鏡二面。法隆寺資財帳によれば、光明皇后が天平八年(七三六年)、聖徳太子の忌日に法隆寺へ納めたものとされる。鏡背には神仙の住む山海の景が鋳出され、唐時代の作か日本の倣製鏡かをめぐり議論が続く。
東京・文京区の永青文庫が所蔵する国宝、柏木兎螺鈿鞍。黒漆の鞍に貝を切り嵌め、柏の枝にとまる木菟を描いた平安時代の優品です。前輪高は約29.9センチ。意匠・技法ともに卓越し、現存する螺鈿鞍の代表作として昭和29年に国宝へ指定されました。
東京国立博物館が所蔵する平安時代十二世紀の国宝。流水に半ば沈んだ牛車の車輪を、金と青金の研出蒔絵に螺鈿を交えて全面に描く。内面には草花や飛鳥を散らし、経箱として造られた可能性も指摘される、希少な蒔絵螺鈿の名品。